中古マンションの値引き交渉は可能なの?
いつかは手に入れたいマイホーム!だけど一生に一度のお買い物と言われるくらい高額で、購入する側にとっては少しでも安く買いたいものです。では、中古マンションの値引き交渉は可能なのでしょうか?
答えはイエスでもあり、ノーでもあります。なぜなら、物件によって、また、交渉の仕方によって値引き交渉が出来たり出来なかったりするからです。
では、どうすれば値引き交渉が可能となるのか、具体的に見ていきましょう!
中古マンションの価格の決め方は?
そもそも中古マンションの価格はどのように決められているのでしょうか。それは、売主が個人なのか法人なのかによって異なります。
<売主が個人の場合>
一般的に、個人の売主が物件を売りたいと思った時には不動産会社に相談し、物件の査定(いくらで売れるか)をしてもらいます。その査定額に基づいて売り出し価格を決定するのですが、あくまでも決定権は売主にあり、懐具合や時間的な余裕など売主の都合によって変わります。
<売主が法人の場合>
不動産会社が売主として中古マンションを販売している場合、ほとんどの場合が個人より購入してリフォームして再度販売します。ですから、購入代金とリフォーム代金、税金などの諸費用(仕入れ費用)を計算しながら、売買希望価格を決定していることが多いです。そのため、利益が基準となり売り出し価格を決めています。
こんな物件は値引き交渉がしやすい !
1. 値引き交渉が入ることが前提の価格設定をしている
ある程度の値引き交渉が入ることを前提として、少し高めの価格設定をしている物件があります。そのような場合は比較的容易に交渉が出来ますが、割高であった物件を値引き交渉しても適正価格に戻るだけですので、果たして交渉後の価格が果たして適正価格なのかどうか、見極めが必要です。
2. 販売開始から時間が経っている
中古マンションの平均的な販売期間は3〜6ヶ月程度です。6ヶ月を越えると、売主も不動産会社も相当焦ってきます。このようなタイミングでは、値引き交渉が、販売当初と比べると効きやすくなっています。
3. 売主が売り急いでいる
売主がまとまったお金が必要となる等急いで現金化しようとしている場合、買い替え先の物件の購入契約が済んでおり買い替え特約の期間中に売却しなければならない場合、そして海外転勤等で早く売却したい場合です。このような場合は最も値引き交渉が成功しやすいと言えます。
4. 離婚による売却
マンションを売却する理由の1つである「離婚」が決まった場合、多少安くてもいいから一刻も早くマンションを処分して財産を分配したいと考える方がいます。
5. 相続による売却で相続人が少ない
売主が親から相続したマンションを売りに出すケースです。相続物件の場合は物件に思い入れがないのが一般的で、なるべく早く現金化して相続税の支払いに充てたり、分配したいと考えることが多いです。また、相続人が1人だけもしくは2〜3人程度の少人数で相続した場合、値引きの申し出を受け入れるかどうかの意見がまとまりやすいという傾向があります。
6. タイミングが良い
不動産の商戦期と言えば、人事異動や入学卒業のタイミングである1~3月が最も大きな商戦期であり、次に大きな商戦期が9~10月です。そこは売却物件も多くなりますが、購入したい方も多くなるため、なかなか値引き交渉がしにくいのですが、逆にその商戦期を逃して残ってしまった物件は値引き交渉がしやすくなります。
また、売却を依頼する際には不動産会社と媒介契約というのを結びますが、その更新の時期には売主と不動産会社の担当者が売却活動について見直しをして、価格変更をしたりします。そのタイミングで値引き交渉をすると通りやすくなる可能性があります。
それから、日本人特有の感覚かもしれませんが、売主が個人の場合「年内にすっきりさせたい」とか「年度内に売却活動を終わらせたい」と考える売主が多いため、そのようなタイミングでは値下げに応じてくれる可能性が高いです。売主が法人の場合でも、やはり年度内や年内そして決算期に少しでも在庫を減らしたいため、値引きをしても売ろうと考えることがあります。同様に、不動産仲介会社が決算期である場合には、少しでも多くの仲介手数料を稼げるよう月内で契約するために必死で売主を交渉してくれるかもしれません。
7. 外的要因が生じた場合
近くに安い新築マンションが分譲された場合、同じ値段でせっかく購入するなら中古より新築をと考えるのが一般的です。そのような場合は中古マンションの相場が下がるため、値引き交渉もしやすくなります。また、景観を壊すような物が建設される場合や、眺望を遮る建築物が建設される場合、さらには台風等自然災害によってマンション全体やエリア全体に影響を及ぼした場合なども値引き交渉がしやすくなります。
こんな物件は値引き交渉がしにくい !
1. 値引き交渉が入ることを前提に価格設定していない
売却を急いでいる場合など、初めから値引きの幅を設けないで売り出している場合は、値引き交渉はできません。
2. 販売開始から時間が経っていない
マンションが売りに出されてからまだ日にちが経っていない場合、そして内覧者が多数入っている場合も値引き交渉が難しいことが多いです。値引きしなくても売れると売主が考えている状況では、値引きが難しいのです。値引き交渉が出来るようになるのは、少なくとも販売から1〜2ヶ月が過ぎたタイミングからになります。
3. 値下げしてすぐ
2同様、値段を下げて売り出してからまだ日にちが入っていない場合も値下げ交渉が難しいです。売主は、せっかく値段を下げたんだから、値下げ交渉に応じずにもう少し様子を見たいと考えるからです。
4. 売主が急いで売る必要がない(売り急いでいない )
売主が急いで売る必要がない場合も値下げ交渉は難しいです。例えば、「高く売れるなら売ろうかな」くらいに考えている場合や、既に新居に転居してのんびり売却している場合などです。
5. 住宅ローンの残債がたくさん残っている
売主が物件を購入した時の債務(住宅ローン)がたくさん残っている場合も、値引き交渉は難しいです。なぜなら、もしも残債よりも安く物件を売却してしまうと、住宅ローンが返済できず抵当権が解除できない(引渡しができない)からです。
6. 同時に賃貸募集もしている
売買物件として買ってくれる人を探すのと同時に、賃貸物件として借りてくれる人を探すことがあります。そのような場合はどちらか条件の良い話があったほうに決めてしまうため、値引き交渉をしても「安く売るくらいなら貸したほうがいいや」という判断になってしまいます。
7. 売主が相場を知らない、強情
冒頭でお話したように、売主が個人の場合は不動産会社の査定額をベースに売り出し価格を決めますが、不動産会社が相場よりもはるかに高い金額の査定書を提出し、売主がそのまま相場を勘違いしてしまうことがあります。こういった場合も値引き交渉は難航します。例えば、最近よくあるインターネット上の「一括査定サービス」を使って売主が問い合わせをした場合、複数の不動産会社が「ぜひウチに売却活動を任せて欲しい!」と実際の相場よりも高い査定額を出してしまうとこのようなことが起こります。どの不動産会社も「ウチならこんなに高い金額で売れますよ」と営業をしかけるので、査定金額が相場とかけ離れたものになるからです。
また、売主にとっては自分の物件はとても愛着があり、他物件よりも良く見えてしまうものです。不動産会社が出した査定額に納得せず「いやいや、うちはもっと条件の良い物件だ」とか「リフォームにかなり高い費用をかけたんだからもっと高く売れるはずだ」と、贔屓目に見てしまった結果、多少なりとも強情になってしまうことがあります。そのような物件は値引き交渉が難しくなります。稀ですが、中にはただ単に強情という人もいます。そういった場合、あらゆる場面で他人の意見を聞かないことがあるため、内覧時に変わった人だなと感じたら値引き交渉は難しいかもしれないと思っておいたほうが無難です。
8. 不動産会社が売主
不動産会社が売主の場合、前述した通りその部屋を購入した時の金額やリフォームにかかった金額などがあり、ある一定の金額(いわゆる損益分岐点)からは値引きができなくなります。せっかく事業としてマンションを仕入れて販売しているのに、安易に損を出す訳にはいきません。ですから、不動産会社が売主のケースでは、あまり大きな値引きが出来ない事が多いのです。
まれに、決算期や、何か事情があって大きな値引きに応じてくれることもあります。この辺り事情は営業マンを通じてヒアリングしてみると良いでしょう。
9. 人気のマンション
タワーマンションや共用部分が充実した大規模マンションなど人気があり、総戸数が多くて売買事例もたくさんあるマンションの場合、完全に相場が形成されているため大幅な値下げ交渉は難しいことが多いです。その分、資産価値が高く保たれやすいという特徴があります。
逆に取引事例が少なく、相場が形成されきっていないマンションであれば、上手く値引きを引き出せるケースがあります。
10. 競合物件より安いマンション
周辺のマンションよりも売り出し価格に割安感がある場合は、売主もそのことを把握しているため、さらに値下げ交渉するのは難しいです。
11. 共有名義で共有者が複数人いる(相続など)
共有名義で共有者が複数人(4人以上など)いる場合は、一人が値引きに応じたとしても、他の相続人が「そんな安い金額で売ることはない」と反対意見を出すことがあり、値下げ交渉は難しいです。特に相続による場合は、親族同士でも離れて暮らしていることが多く、売却価格についての相談自体がなかなか進まないことがあるので要注意です。
12. 売主側不動産会社の交渉力がない
売主に値引き交渉をすると言っても、買主側の不動産会社が直接するわけでn値引き交渉が上手くいくかは売主側の不動産会社が売主を説得出来るかどうか次第、というのも事実です。
価格交渉のコツ
1. 相場を把握しましょう
2. 売主の売却理由を把握しましょう
不動産仲介会社の担当者に、その売主の売却理由を聞いてみましょう。居住中の物件の場合は、直接教えてもらえることもあります。売却の理由によっては値引き交渉の可否が予想できる場合もあります。
3. 室内状況を把握しましょう
内覧のチェックポイントに沿って室内状況をチェックしましょう。もし不具合や傷み等があり
リフォームが必要な場合、その金額分を交渉できる場合があります。但し、売主が不具合や傷みについては重々承知していて、「だから安く売り出している」と考えている場合には交渉は厳しくなります。
4. 交渉は書面で!
いくら口頭で「買いたいので安くしてください」と言っても売主には伝わりません。
購入申込書という書面をもって交渉しましょう。書面があるほうが圧倒的に本気度が伝わります。
5. 仲介会社の担当者を味方につけましょう
中古マンションの値引きにおいては、いかに不動産仲介会社の担当者に動いてもらうかがカギとなります。
担当者は購入申込書を受け取ると値引き交渉をしてくれます。しかし交渉をする前に、「実際には値引きが出来たとしても購入するかどうか分からない」という場合は交渉に本腰を入れることができません。
担当者としては、申し込みをキャンセルする事態になったり、あまり売主側の不動産会社に迷惑をかけるようなことは避けたいと考えています。不動産業界で働いているからには、何度も取引する機会が出てくるからです。申込キャンセルの可能性がある場合には強く交渉することができません。購入に対する本気度合いによって、不動産会社の担当者も交渉の本気度合いを変えるのです。
逆に担当者を味方につけ、住宅ローンの事前審査を早く通過させたり、手付金の増額や、引渡し時期の融通など、担当者に武器を渡してあげると交渉がしやすくなりますし、「この買主様の為に頑張ろう!」という気持ちになるものです。
また価格交渉は1日から、長いと1週間にも及びますので、その間はなるべく担当者からの電話にすぐ出れるようにすると良いでしょう。担当者と小まめに連絡を取ることで、こちらの本気も伝わりやすくなります。
6. 住宅ローンの事前審査、資金計画をしておく
金額など同じ条件で同時に2組が申込みをした場合、資金計画がしっかりとしている組のほうが優先されることが多いです。売主にとっては「確実に購入してくれる人」が良いお客様です。一番強いのは現金(キャッシュ)で購入する方です。二番目に強いのは
住宅ローンの事前審査が済んでいる(承認されたことがわかる書面が手元にある)方です。事前審査は購入の契約をするしないに関わらず、金融機関で受けることが可能です。(但し、購入する物件が決まったらその物件で再度事前審査を受けます)ほとんどの場合、仲介会社には提携している金融機関がありますので、物件探しと併せて進めておくとよいでしょう。
7. 早めに契約が出来るような段取り
金額などが同じ条件で、かつ資金計画もしっかりしている2組が同時に申込みをした場合、早く契約できる組が優先されることが多いです。特に売主が不動産会社の場合、早く契約日を設定できる順に優先されることがほとんどです。契約のためのスケジュールを調整しておくことと、手付金等
契約時持ち物を準備しておくとよいでしょう。
8. 実際の交渉を行う仲介会社に対して価格交渉の依頼の仕方、タイミング、セリフ
物件が気に入っていざ、「この金額なら購入したい」という意思が固まったら仲介会社の担当者に伝えることになりますが、そのタイミングでいかに買いたい気持ちを上手く伝えるかが値引き交渉においては大切です。例えば、「内覧した物件をとても気に入り、 是非購入を検討したいと思いますが、壁紙の張り替えと、エアコンの新規購入だけはしたいと思っているので、その分の金額として端数の80万円だけ、何とかお値引きをお願いできないでしょうか。」とか、「マンションとても気に入りましたが、同じ階で同じ間取りで100万円安い物件が出ているので、もし同じ金額までお値引きしてもらえるようならこのお部屋を購入したいのですが。」という伝え方をするととても納得感があります。
価格交渉の失敗例
1. 物件の欠点ばかりを述べる、横柄な態度
購入に前向きな気持ちで「リフォームしたい箇所があるので値引きしてください」というのと、「壁紙やフローリングが汚くてそのままではとても住めないから安くして欲しい」とか「室内は気に入ったけどマンション全体のグレードが高くなく、そこまでの価値はないと思うので値引きして欲しい」という言い方をするのでは、どちらがお値引きしてもらえる可能性があるでしょうか。もちろん答えは前者の場合です。あまり物件の欠点ばかりを言ったり、横柄な態度で「値引きしてもらって当然」という方は「どんな物件を紹介してもケチをつけられてしまうのではないか」「もし交渉がまとまっても契約に至る途中で何かトラブルになるのではないか」と担当者に思われてしまいます。
どんな物件でも売主にとっては大切な資産であることを念頭に置いて交渉しましょう。
2. 欲を出す、金額合意後にさらに交渉する
相場に比べて安い物件なのに、「中古マンションを買うなら最低100万円は値引き交渉をしたい」などと最初から決めていたばっかりに、満額で申し込んだ人に取られてしまうことがあります。このように、気に入ったマンションを購入することよりも交渉をすることが大切と思っている方が、とても良い物件を買い逃してしまっているケース をよく見ます。
また、一旦金額がまとまったのにさらにそこから値引き交渉をして、売主から「そんな非常識な人とは取引したくない」と言われてしまうケースもよく見ます。
あくまでも値引き交渉は1回だけのチャンスです。担当者と相談しながら慎重に進めましょう。
3. 契約直前の交渉、契約後の交渉
一旦金額がまとまり、いざ契約という直前になって「やっぱりもう少し値引きできないか」と言ってくる方がいますが、これはできません。そういったことのないようによく検討しましょう。
また、一度契約が成立したら、その後の値引きもできません。それではもし、契約後に何らかの不具合が見つかっても値引き交渉はできないのか?という疑問が生じるかと思いますが、その場合は
売主の契約不適合責任の問題になります。物件価格を値引きしてもらえるわけではありません。
価格交渉の相場
売主に一般的に受け入れてもらいやすい値引き金額は端数(100万円未満)です。(例えば、5980万円の物件なら80万円の値引きで5900万円)
こちらはあくまでも目安となりますが、物件価格に対する値引き金額は
2,000万円以上〜4,000万円未満・・・30〜90万円
4,000万円以上〜6,000万円未満・・・90〜290万円
6,000万円以上〜8,000万円未満・・・90〜390万円
という感じで考えておくとよいでしょう。
しかしながらこれはあくまでも目安です。申込者が他にもいるような状況では満額(値引き交渉なし)で申し込むことが大切です。
価格交渉の途中で他者から申込みがあったらどうなる?
人気物件の場合、価格交渉の途中で他者からも申込みが入るケースがあります。同じ不動産仲介会社が連れてきたお客様の場合は、まだその会社で交通整理が出来ますが、別の不動産仲介会社が連れてきたお客様の場合はちょっぴり厄介です。交通整理をするのは売主側の不動産会社です。では、どのような順位で優先されるのでしょうか。
基本的にはお申込み順
基本的には先に申込みを入れた順になります。例えば、Aさん、Bさんの順に申し込んだ場合、Aさん(一番手)、Bさん(二番手)の順に交渉権を獲得します。しかし仮に、Aさんは100万円の値引き交渉が入っており、Bさんは満額(値引き交渉なし)で申し込んでいたとすると、売主としては少しでも高く売りたい訳ですから即座にBさんを優先したくなりますが、不動産業界の慣習上、一旦はAさんに「他に満額で申し込んだ人がいて、このままだとそちらが優先されますがどうしますか?」と差し戻されます。そこでAさんが「じゃあ自分も満額で買います」と言えばAさんが契約に進みますが、もしAさんが「満額だったら買いません」と言えば交渉権はBさんに移りBさんが契約に進むことになります。
一番強いのは現金満額のお申込み
しかしながら、もしもBさんが住宅ローンを使わずに現金(キャッシュ)で満額で購入したいと言った場合は、売主としてはAさんを飛ばしてBさんを優先したくなります。なぜなら、住宅ローンを利用するということは
ローン特約による解約のリスクがありますが、現金で購入する場合にはそのリスクがないからです。また、これから住宅ローンの事前審査をするとなると、契約までに多少の時間がかかります。売主がそのあたりを気にしていない場合でも、売主側不動産会社がリスクのないほうを取るようにアドバイスすることが多いです。
従って、そのようなBさんに太刀打ちするためにも、住宅ローンの事前審査を済ませておいたほうがよいと言えます。(※その場合は値引き交渉する前の売り出し価格で事前審査を受けておくとよいでしょう)
交渉の途中で物件が奪われてしまうケース
1. ほぼ同時に申込みがあった場合
例えば、Aさんが購入申込書を提出した30分後に、Bさんが購入申込書を提出した場合、「同時に提出された」と売主側の不動産仲介会社は考えます。このような場合、Aさんのほうが購入申込書の金額が高ければ1番手となり得ますが、Bさんの方が高ければBさんが優先される可能性が高いです。
2. 先着順のルールをとっていない場合、契約の早い順が優先される場合など
先着順のルールが基本といっても、あくまでも業界の慣習というだけで、明確にルール化されているわけではありません。なので、中には売主に自由に選んでもらうというルールを採用している会社があります。売主側の不動産仲介会社がこのような会社だった場合、他の人がより高い購入申込書を入れてきた瞬間に、その人に購入権が発生することになります。
3. 売主が何等かの基準で他の人を選んだ場合
売主も人間なので、無茶な値引きや内覧時の横柄な態度などで気分を害してしまったり、「この人には売りたくない」と思ってしまうことがあります。
また、売主の友人や親族が買いたいと言っていたり、現金で購入するので住宅ローンの手続きが無く、明日には支払い・引き渡しが出来る買主など、売主にとって魅力的な条件であった場合、売主が他の人に購入権を渡してしまうこともあります。
4. 一般媒介で他の業者を通して申込が入った場合
一般媒介と言って、売主が複数の会社に売却を依頼しているケースがあります。そのような場合はそれぞれの不動産会社がお客様を連れてくるため、必然的に他の不動産会社から申込みが入ってしまうことがあります。そうなると3で記載したように売主が基準となってくることがあります。
5. 売主側不動産会社が自社のお客様を優先させてしまう場合
これはごく一部のレアケースですが、売主側不動産会社が他社を通じて申込書受け取っていたにも関わらず、自社のお客様に購入してもらって売り側と買い側両方から手数料をもらいたいために、後から申し込んだ自社のお客様を優先させてしまうことがあります。
まとめ~値引き交渉をして購入する際の注意点
値引きありきで考えない!
最初から値引きしてもらえることを前提としないほうが良いです。なぜなら、もし値引きをしてもらえない場合は資金計画に狂いが生じ、内覧等をしてもすべて無駄になってしまうからです。
値引きが大きい=良い物件ではない
「値引きしてもらえるから買いたい」という考えは危険です。大きく値引きがされるにはそれなりの何か理由があります。それに惑わされずに、本当に気に入って住み続けることができるか慎重に検討しましょう。