保証料とは
住宅ローンの借り入れを行う際、印紙代や手数料など様々な費用が発生します。その中でも「保証料」の費用割合はとても大きいものです。保証料とは、金融機関からお金を借りる際に「保証会社」への委託料として支払う費用です。
保証会社とは、お金を借りる際に連帯保証人の代わりとなって債務を保証する機関で、多くの金融機関はこの保証会社への加入を融資条件にしています。
保証会社は、債務者が万一返済できなくなった場合に、債務者に代わって支払いを行うことになります。住宅ローンを借りると「抵当権」が設定されますが、この抵当権は保証会社に設定され、債務者が返済不能になった場合は保証会社がこの抵当権を実行して残債の回収を行います。
近年はネット銀行の普及により、保証会社と委託契約を行わない代わりに、保証料と同等の手数料を支払って融資を受けられる金融機関も増えてきています。詳しくは
「融資手数料」をご確認ください。
保証料はどのくらいかかるのか
では、保証料はどのくらいかかるのでしょう?
保証料は借入額や返済期間によって異なりますが、おおよそ1.5%~4.5%の間で設定されています。最も多いケースとしては2%前後です。これは、借入金額の2%となりますので、例えば3000万円借りた場合は約60万円が保証料となります。
しかし、先ほど保証料の設定は借入金額や返済期間、金融機関によって異なると述べた通り、金融機関によっては同じ3000万円の借り入れであっても100万円を超える場合もありますので、予めよく確認し調べておきましょう。
保証料の他に、取り扱い事務手数料という費用も必要になることがあります。金額は金融機関によって異なりますが、33,000円としているところが多いです。
保証料の支払い方法
保証料の支払い方法は大きく分けて2種類あります。それが、最初に一括で支払う「外枠方式」もう一つは月々の金利に含める「内枠方式」です。
外枠方式(一括前払い型)
外枠方式(一括前払い型)は借入年数に応じた保証料を最初に一括で支払う方法です。一括型は最初に全期間分の保証料を算出して支払うタイプですので、繰り上げ返済などで一括返済を行った場合は、残りの期間の保証料が返還される場合があります。返還される金額は、「支払った金額を35年で割った残りの期間分」というわけではなく、保証会社独自の算出方法で計算されます。また、金融機関によっては返還されないところもありますので、ローン契約時によく確認してください。
内枠方式(金利一体型)
内枠方式(金融一体型)は、月々の金利に保証料を上乗せして支払うタイプです。0.2%程度上がることが多いようですが、こちらも借入年数や金額などによって変わりますので、予めよく確認するようにしてください。金利含有型は初期費用が掛からないというメリットがある反面、35年で計算するとトータルコスト面では割高になります。どちらのタイプがご自身にとってより良いか、よく考えてみましょう。
保証料制度を利用している主な金融機関
近年では保証料を必要としない金融機関も増えていますが、今回は保証料制度を利用している金融機関を紹介します。
メガバンク
- 三井住友銀行
- りそな銀行(保証料型)
- 三菱UFJ銀行
- みずほ銀行
地方銀行
その他
りそな銀行と横浜銀行は保証料型と手数料型の2種類の商品を用意しています。
保証料型のメリットは、繰り上げ返済時に戻し保証料があり、外枠方式と内枠方式を選択できることが挙げられます。
一方デメリットは融資手数料型に比べて金利が高くなり、長い期間借り入れをすればするほど割高になることです。
下記は、メガバンク及び中央ろうきんの保証料に関する商品概要です。
※35年でローンを組んだと想定しています
Q&A
Q1. ローンが払えなくなったら保証会社が代わりに払ってくれるから支払う必要はないの?
いいえ。支払い先が銀行から保証会社に代わるだけで、支払い義務は免れません。
Q2.連帯保証人を立てるので保証料や融資手数料を節約することはできますか?
原則できません。昔は連帯保証人か保証会社を選択できましたが、現在は連帯保証人だけで融資を受けることは都市銀行、地方銀行では100%できません。ごく稀に地方の信用金庫などで今でも連帯保証人制度を採用しているところもあるようですが、本当に稀ですので原則できないという認識がいいでしょう。